ガンプラ撮影について


ツイッタランドで意外にウケてたみたいなんで。

ガンプラこさえてウッキウキした気分でスマホとかで写真を撮り、さーSNSとかに写真あげちゃうぞーと意気込んだりする僕らガンプラのジェントルマンですが、たまに写真撮影したのが残念な画像になっててしょんぼりすることがある。おじさんと同じくらいの年齢の人だと、大昔のガンプラブーム時代に「ガンプラの撮影の仕方」みたいな記事読んで写真撮影の基礎を学んだり、究極超人あ〜るで写真及びカメラ沼にもずっぽしハマって少々以上カメラに詳しい人も居るかと思う。

結論から申し上げるとセミプロ仕様以上の一眼デジカメ買って新宿のニコンショールームとかに行き、やたら詳しいニコンの老紳士とかから撮影テクを学んだり、図書館行って写真の撮影の仕方の本とか読んだらいいと思う。まず、基本的なカメラの知識が欠如してるのがみんなのモデルがしょんぼりしてしまう最大の原因だと思うわけで。

しかし、本気モデルのカメラは高い。ヨドのお兄ちゃんに割合お手頃のカメラを勧めてもらったとしても、HGUCのガンプラなんぼ買えるんや…という価格であることが大半だろう。

そこで、金はかけずに手元のスマホカメラで多少はマシな写真を撮るという大変セコイ記事を書いておこうと思うのだ。セコく行くため少しめんどくさい話をする部分もあるが、頑張って読んで欲しい。

デジカメとはなんぞや?

まず最初にここからだ。デジカメというのは無限段階で色調変化する現実世界の風景を点とRGBのデジタル画像に変換するものである。今はやたら画素数が増えて色の階調も増えているが、この点は変わらない。

で、例えば白から黒まで綺麗な無段階変化でグラデーションつくってる板か何かをデジカメで撮影すると、予め決められた256とか512の白からグレー経由で黒に至るパレットの中から色を抽出して点を打って風景を画像に変換する。画素数(画面の中の点)が多いほど分解能が高く、色の使える数も基本的には多い。

このデジタル化の過程で色々あるのだが、仮に撮影した画が極めて黒く、256の色変化の殆どが真ん中のボヤけた白い点の部分に集中すると、殆ど真っ黒な画像になる。殆ど黒い部分に何かが写っていても、階調化する時に256しか色を使えないのだから真ん中のボヤけた白の色変化の再現に色数を使ってしまうと黒い部分の描写に色を使えないのだ。これを露出不足(露出アンダー)という。逆に殆ど白に黒点グラデーションがあり、全体真っ白になるのが露出オーバー

デジタル画像はフォトショップなどの画像加工ソフトでいじくり回すことである程度画像を加工することが出来、なんかこーうっかり黄色っぽい写真になっちゃったなぁ…ぐらいであれば、画像内のハイライトから中間色ぐらいまでの範囲で黄色を抜いてしまえば補正できる。が、デジタル画像に変換する段階で省略されてしまったものはどーしよーもない。故にデジカメでは露出/露光を適切な範囲に調整し、不要な省略が発生しないようにする必要がある(まぁ、銀塩写真(普通のフィルムカムラでも同じだが)

しかし、今やデジカメはガラケーにも搭載されて誰でもパチリできる当たり前の機械になった。当然利用者の中にはこーゆー理屈を理解せずにシャッター切って、出来た写真の不出来をカメラのせいにするという不届きな人が出るわけだ。だから最近のデジカメ(のうち、素人さんが利用するであろうモデル)は撮影者の代わりに色々頭を使って調整をする。そらぁもう色々と。CMで夜間撮影が綺麗だとか先端技術喧伝してたりするのは皆もご存知だろう。

そして、これがみんなのガンプラがしょんぼりした写真になってしまう原因である。

スマホカメラとかある意味でポートレート撮影に特化してたりするので、人物撮影するとウルトラ強力にそのパワーを発揮するのだが、誠に残念な事に我々ガンプラのおにいちゃんやお嬢様は可愛い女の子やイケメン、あるいは赤さんを撮影することは稀であり、なんでかガンプラばかり撮影するである。良くてFA:Gとかフミナ先輩であろう。僕らはガンプラ撮影に向かないカメラでガンプラを撮影している。

実験してみよう

泣いててもしゃーないので対策を講じる。最近私がヒーヒー言ってる未完成のペイルライダーを引っ張り出してこんな撮影コーナーを作る。

ティッシュ箱(後述するが、カメラのブレ防止でテーブルにスマホ当てて撮影するので、少し高さ上げないと俯瞰気味になってしまうのだ。じゃけんモデルも少し台に載せて高さ調整してる)の上にNexus(タブレットPC)置いて背後にはノートパソコンのキャリングバッグ(AsusのZenPCのヤツ)、左側にレフ板がわりの封筒(施工保険更新用の書類が入ってる)、うちのリビングであり光源は左上のLEDシーリングライトのみ。手前に置いてあるタバコ(ウィンストン)の赤い箱は実のところ秘密兵器だ。

この状態でiPhone6をテーブルに当ててブレを防止、画面内一杯にペイルライダーを撮影するとこんな風になる。

影が、なんか、赤茶けてる、よーな…ペイル(青白い)なのになんか青白くない。

で、次にアップせずに赤いタバコの箱が映るように撮影し、後からトリミングで先の写真と同じ範囲を切り取るとこうだ。

色味変わってない?

ペイルライダーみたいに赤い部分が全く無いモデルを撮影すると、デジカメさんは赤っぽい要素を探して赤を強調してしまうのだ。そこで撮影時に赤の要素を加えてやり、デジカメさんが「補正いらないンゴ」と安心してデジれるようにしてやることで見たまんまの色調が撮影できてんのね。ほんとはカメラ調整用にカラーバーみたいな各種の色を撮影対象の周りに配置したくもあるが、そんなもんはカメラ屋とかスタジオにしか無いのである。監視カメラ業界では「画の中に赤いのあると発色が良くなる」という言い伝えがあるのでとりあえず自分のタバコの箱で代用しただけ。(そしてこれは、カメラ内に入ってるCMOSセンサーちゅー画素変換やる素子が、肌色を綺麗に撮影すると言う方面に特化してるからではないかと愚考している。赤みを出した方が肌は綺麗に見えるので、赤がないと赤を無理くりつくるのではなかろーか)

この様に、撮影環境が同一でも写す対象の色味によりスマホデジカメはかなり色味を変えてしまう。なーんも考えてない人がパシャりしてもいー感じに人物が綺麗に撮影できるインテリジェントかつスマートな機能が私らガンダム紳士の邪魔をするのだ。

これを防止する策の一つが、セミプロ仕様の一眼買う(まぁ、あまり変な加工はしない…はず。風景とかポートレート撮影などのプリセットがあるカメラなら、とりあえず全てのモード試しとくといい)、そしてスマホデジカメの勝手な補正の癖を把握して逆算した撮影環境を作るという方法である。

なんでもそうだが、頭使いたくなければ金を使い、金使いたくなければ汗をかくか頭を使うのである。

露出の話

追加で。デジカメに付いてるセンサーには、実は明るさの判定が出来ないという弱点がある。例えば明るいところでほんとーに真っ黒の画用紙を撮影すると、暗い場所を撮影したみたいなノイズが入ったりする。

デジカメは(少なくとも安いヤツだと)明暗を写したデジタル画像内の黒さ、白っぽさだけで判定している。だからなんぼ明るくしても「画として黒いと」補正かけたりノイズ入ったりする。明るくするより画面内に白いもん置いて、後でトリミングした方が黒が綺麗に出たりするで。

私がNexusを下にひくのは反射がカッコよさげなのと、黒を画像内に入れることで、暗いグレー系の色が露出アンダーで潰れないようにという配慮である。

大体、ピンぼけせず、色味がカメラ側の勝手な補正食らわず、露出がアンダーでもオーバーでもなく(若干アンダーぐらいの方がいい?)、色彩がビビッド気味でコントラストが若干強めな「写真」はいい写真に見えるものである。シャープな画像というヤツですな。

あと、好みによるがスマホデジカメは割と広角レンズ特有の歪みが出るので、撮影対象から距離取って引き気味の状態からズーム効かせて撮影した方がモデルのバランスが良くなる感じ。

若干だが。

でも、若干でも良いカンジにしたいよな作者として!w

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