パワードジムさん


意外とパワードジムの改造記事見かけなかったんでまとめ。

実は私、パワードジムから始まるジム系キットは割と嫌いなのである。足首関節位置がスネ下端にあるとか、腕が長すぎて膝のマルイチモールドに直立状態で指が届きそうとか、MSなのに人体というよりゴリラに近いんではないかと思うぐらいである。

特に腕の長さ。これがもう壊滅的にダメでありちょっと責任者出てこいと叫ばざるを得ない。

取説にラフデザインが掲載されているのだが、これをどうやったらあんな感じにされてまうのか不思議でならない。デザイン起こしてもらったのにデザインバランス無視するのはちょっと酷くないか。

そんなこんなでパワード・ジムのスタイル改修を始めたのだが、やり始めて気が付いたことがある。先行事例無いかなーとググりまくったのだがスタイル改修事例が少ないのだ!

ないことはないのだが、腕短くする加工とかワンポイント的な加工が多く、全体バランスを網羅的に改善しようという記事が見当たらない。今回私は腕の短絡の為に上腕かなり削り、下腕切断&下腕肘側で0.5mm延長して関節部を外見上詰める様にした。手は角ハンドのSに交換(少しでも腕全長縮める為)

胴体部はオレンジパーツと白パーツの接合部で1mm切るぐらいオレンジ部を延長、首回りは前側に前傾する様に切削して首が埋まってる様に見えてたのを改善し、パワード・ジムの中に入っているはずのジム改の本体肩側位置が下がっている様に見せかけて肩アーマーが相対的に高い位置にある様見せかけている。

また、本体側面の肩に面する部分の構造を見て、ジム改のパーツなんだろなと思われるとこをかなり切削して細身にした(0.3〜0.5mmぐらい削ってる)

大腿部も可動用の切り欠きをランナータグ使って前側だけ埋めて、側面ヤスって細身にした。足首は関節部を切り刻んで可動軸位置を変更した。

なんつーか、あちこち削り倒して居るので後から改造ポイント数え出すと頭が痛くなってくる。そういえば腰フロントアーマーも上下切断して1mmぐらい詰めたし、フンドシ部追加パーツも形状変えた。

そういえばここも…

なんかもう弄ってないとこ数えた方が早いって感じがする…

のだが。

割とガチ気味にウケは良くないと予想して居る。これはスタイル改修記事が少なかった事にも関連して居るのだが、恐らく今のガンプラモデラーはスタイルの良し悪しとか人体に近い身体バランス、設定画とモデルの差異の改善とか「分からない」のであろう。

前にも書いたが改造というのは「違う」所を探し出して求める形に変えて行く作業である。おかしいポイントが見出せないなら改造はできない。パワード・ジム見て「何か変だな」と思っても具体的にどこがどういかんのか分からないと改修出来ないのである!

これ、今回先行事例求めてぐぐってた時に見つけたんだが、色々弄れる人でも「どこ直せばいいのか分からない」ってパターンが有るらしいんだわ。静物画や風景画描く訓練してれば全体バランスの取り方とか比率を見ることで「違う所」とか「正しい位置」見つけ出せるのだが、恐らくその部分の修練が足りてないのであろう。私だって威張れるレベルではないが、多少なりとも絵はかじっているので少しは分かる。だからこんな改造記事書いたりしてるんだけど、それが「差の分からない人々にどう見えるか」

ちんぷんかんぷんであろう…

細かい差異に着目する人が多ければ、バランスという曖昧模糊としたものと格闘している人が存在するのであれば…こういう改造記事を私が見つけることも容易かったに違いない。この記事書いても多くの読者に認識されることは「書いてある改造ポイントをなぞればこんなパワード・ジムができる」という辺りではあるまいか。さらに噛み砕いて低解像度時のバランスの見方や錯視によるバランス修正、正確な形や位置を見出す方法論書いても理解はされまい。それもう写生の逆バージョンなんよ…写生は3Dから2Dへの変換だが、これの逆やると設定画から立体物作れる。立体物作るのと絵を描くのは近似した行為であると理解できてなきゃ話が通らない気がする。

だから改修する人は少なく、全体バランスを弄らないで筋彫りやプラ板の小片貼り付ける工作が流行るのであろう。いつのまにかこういう技術的側面が失伝してたんだなと。

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