オナゴを作る 3


では、素体が出来た所でサックサクと。

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私の場合、モデルをレイヤーに分けて各部を作っていく感じで造型するので、衣服の下になる所の露出する所から成形する順番になる。また今回のモデルはやたら細いので剛性がまるでない。その為足のブーツの部分から形を作り始めた。前にも書いた通り、ブーツもやはりその下に空間が出来てしまう所にしわがより易いので、パテ盛って大体の形を作ってから、デザインナイフを峰打ちにして皺を作る感じである。
今回肩アーマーをかなり早い段階で作っているのは、色々成形した後に肩アーマー付けるとやたら出っ張ってしまうから。

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チェインメイル(ホゥバーク)の下の部分を作ったら、次はサーコートの上部だ。まず乳の下にパテを付け、バストラインを殺さぬように成形する。当然乳の下の部分には柔らかいパテが残るので、そこに左胸のバストトップを起点としたしわを入れる。
その後、ごく少量パテを胸の上の方に盛り付け、襟の部分のしわを作る。この際にしわの末端が肩アーマーの下の方に潜り込むようにできるとベストであろう。

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図書館行ってしっかりガントレットから肩アーマーまでの実在の鎧の形状を把握し、再度鉄腕を作る。ある程度できたらバランスを見つつ修正、修正and修正。髪の毛も付けた。

IMG_1360[1]サーコート前の下の方が形状気に食わんかったンで作り直し。ついでに家の中でゼムクリップを発見したので、伸ばして槍の柄に使う。

IMG_1362[1]サイドからの図。胸の張り出しはこんなもんだろう・・・・これでもかなりの巨乳であるかと思う。

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そして、顔。顔って言うか唇と目。粗すぎて判らんね・・・・まぁ、槍の柄の部分の太さが1mm前後なので、その1mm前後の幅で目の輪郭を無理やり作っているのだから、iPhoneのカメラで綺麗に撮影できなくても仕方が無い。目の上端(睫毛?)部分を作っているパテを乗せる前、捏ねて乗せる前のパテの細さは私の髪の毛よりも少し太いぐらいだった。デザインナイフの先の方にほんの少しだけ付けたパテを乗せ、形を確認しつつ要らない部分をそぎ落とし、それで作ったのがこの口と鼻なのだ。

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サーフェイサー吹くとこんな感じ。割合可愛くね?

全身像

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オナゴを作る 2


私は男なので、男の骨格がどんなもんだかは身体感覚的にも良く分かる。

が、男が女性を作ろうとする時、「女性の体ってどんなんだっけ?」と悩む事になる。
私も悩み多き若者の時代には写真はあれども実物は無く、女性の体を構成する立体がどんな風になっているかとか、芸術や創作とあまり関係の無い所で悶々としたりもしたものである。

自分に無くて実際どーだか良く分からんもんの筆頭が「胸」である。
尻やウェストは正直水着画像などでも確認できるし、外形自体は良く見かける。胸だって良く見かけるじゃんと言う人も多かろうが・・・・・

「我々男は騙されているんだよッ!」(ばぁん!)

例えばエロマンガ。ボインのねーちゃんは胸に谷間が出来ている。それどころかチチが真正面向いてて胸の上の方までボールの様なチチがどーんと描いてある。嘘だッ!

嘘だと言っても実際にそういう人もいるやんか、AVに・・・・嘘だっ! あれは寄せて上げてるので2割ぐらい背中の肉だッ!

実際に胸でかく見える女の子(現実世界の)を脱がして胸見ると、少年たちの夢見たあの形は重力に捕らわれて何ともまーな感じでみよーんと平べったくなるのだ。そこでポカーンとすると嫌われるので、心を鍛えてちゃんとその姿を褒める事もしなければいかん。

胸は人体の胸骨の上に乗っかった脂肪の塊である。脂肪でありぷよんぷよんなので、基本重力の影響を受ける。また、胸骨は前面に押し出された凸型をしているので、その上に付いた脂肪は基本的に体の外側を向く・・・・ぶっちゃけ乳首部分(バストの一番高い所)は男性が思っている程前面を向いていない・・・・かなり外側に向いている。

割合真面目に書いてしまうけど、女性の胸を「それらしく」作成する為には、解剖学的な視点、物理的な視点、色々な物が要求されるのだ。中世ヨーロッパモデルとかファンタジックモデルでは形状記憶合金入りブラとか無いし天使のブラもない。つまり青少年の憧れである2つの丘状突起物は、ガンダムのアレみたいに重力に魂惹かれてアレなのである。

胸の造型

 

胸の造型B

 

裸婦像作る訳でもないのにやたら服の下にこだわるのは、服の中身をしっかり作っといた方が服作る時に楽だからに他ならない。服は布なので基本出っ張っている所は滑らかな曲面を描くが、凹んでいる所にはしわが寄るのだ。
また、私の個人的趣向にもなってしまうが、薄着である無しに関わらず体のラインが判ってしまう造型はエロ格好良い。どうせ隠れるから真面目にやらんでも良いとか思って手を抜いた絵/立体物、或いは表面上に置かれた小物でどうせ体のラインは見えなくなるからてきとーに作ったものは格好悪い。デッサンてきとーで胸がボイーンとなってたりするのはエロくないである。その図/像を見た時にきちんと骨格が見て取れ、適切かつ美しく筋肉と脂肪が配分され、肌が滑らかかつ悩ましげなラインを描いているのがエロいのである。

また、人体モデルを作る時は関節がどう可動するか知ってると捗る。
特に肩。肩は肩関節を軸に球状回転する物ではなく、実は肩の取り付け基部とも言える肩甲骨が割合広い範囲で稼働して、その先に肩の関節がある。だから私の様に箱の胴体に棒の腕を付ける造型形式の場合は棒(腕)を箱の左右対称位置に付けない方が良い事もある。

長々うんちく垂れて入るけど、この辺の話って理論的に話すとこんなだけど、絵の巧い奴は理論抜きでその辺の事を体得していたりするから侮れない。実際私もコントラポストとか意識せずにポーズ作ってちゃんと法則性に則った物になってたりするし。

オナゴを作る 1


私は小さなフィギュア作る際、少し多めにパテを捏ねてそれが余ると、余った量に応じて棒とかブロック状のパーツとか、球状のパーツを作って残す様にしている。棒は適度に切って足や腕の芯となり、箱型は胴体、球状パーツは後々顔になるのである。

その余ったパーツがある程度たまると、とりあえず組み合わせてポーズを取らせる。ポーズ取ったまま残しといて、現行作成中のモデルのパテの硬化を待つ間にポチポチと削って次のモデルの構想を練るのである。

てきとう人形君

で、そんな感じで作り出したのがこのモデル。一応将来的には槍持ちの女性戦士でも作ろうかと思っているというか、ぶっちゃけUltima Onlineで使ってるGundaを作ろうかと思っていた。

男性モデルを作る時は顔が変でも気にしない私だが、女性モデルの場合には流石に少し可愛く作ろうと思いはする。可愛く、或いは美しく作らんと女性モデルは作る気が薄れて行ってしまうのだ。

そこで、やる気を維持できるかどうかを確認する為、上記のモデルに似あう頭をとりあえず作って見る事にした。

おっさんの顔

上記は練習で彫ってみた男と言うかおっさんの顔である。こいつを女顔と言うか、女性の骨格に変更してみよう。元々のサイズがでかいので、彫って小型化するのは楽なもんだ。

Danjo_Kao

(基礎から身につくはじめての人物デッサン より)

はしょって解説すると、顔のデコボコ減らして額を丸くすると女っぽくなる。

で、どーよ?
kaoやる気が出て来たので、作って見るかな等と。